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くるまどーらくの世界 その2 

1989年、フリーランスのジャーナリストで自動車や自転車について造詣の深い下野康史さんの自動車批評の記事の中で、なぜか私の心に焼き付いた車がありました。
そう、ランチア・テーマ、8・32でした。
普通のセダンでエンジンだけはフェラーリ、5人乗りで内装は皮と木(天井もバックスキンです。シートはもちろんダッシュボードやドアの内張りまで皮です。ハンドルもシフトノブもです。)という車が存在するのです。
普通にランチアの車を買う人はちょっと手を出さないでしょうし、フェラーリを買える人には必要のない車でしょう。
変人じゃないと買わないだろうなと感じた車だったのです。

その後数年は時々思い出すだけでほしいとも考えていませんでした。
ところが、あの1994年の秋のことでした。
ある会で講演をしたあとで懇親会の席で名刺交換をさせていただいた方の中に、当時マツダの系列でランチアの取り扱いのあったオートザムの関係者がおられました。

冗談半分に「ランチア・テーマ、8・32の程度の良い中古車でもあったら探してみて下さい。」と話しておきました。
(彼はこの車のことは何も知らなかったようでした)
数日後、仕事場に電話がありました。
「中古車じゃなくて売れ残ってる新車が3台ありますからそれにしませんか?」との話に「・・・・・・・・ちょっと考えさせて下さい。」と電話を切りました。

数日後、契約は成立していました。
納車にはマツダの本社の方も立ち会われての車の説明でした。
車内に入って最初の言葉が「クランキングをするときには・・・・」と始まりました。
「エンジンを始動」でもなく、「火を入れる」でもなくもちろん「回す」とか「かける」でもなくごく自然にでてきた「クランキング」という言葉に「ただ者ではない何かを感じてしまいました。」

納車された車にはフォグライトが付いていましたが、ライトの中に水が入っていました。
(1週間後に交換)

信じられないことが、車が停止しているのにスピードメーターの指針は時速20kmのところを指しているではありませんか!
「故障か?」いやまて取扱説明書にはなんと書いてあるのかな?
「車が停止していてもスピードメーターは0を指しませんが故障ではありません。」と記載されていました。
よくメーターを見ると時速20kmの所にメーターの針のストッパーがあるのでした。

 スピードメーターだけではありませんでした。エンジンの回転計もエンジンが止まっていても0を指していません。取扱説明書には「エンジンが停止しているときに回転計の指針が0を指しませんが故障ではありません。」とやはり記載してありました。アイドリングが950回/分ですから500回/分で針が止まっていても問題ありません。

エンジンオイルもサイドシールあたりから漏れているようでした。
もっとも漏れる量が少なく(エンジンオイルの交換で8リットルも必要ですが)3000km~5000km走ってもオイルのレベルが下がり過ぎになるほどには漏れないので放置して置くことにしました。
万事におおらかなイタリア車の生活の始まりでした。

2004/11/25 Thu. 10:08 [edit]

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